今回のブログは、「脂肪がどうやってなくなるのか」という、かなりマニアックな知識を知れる内容になっています。
・脂肪がなくなる理論(メカニズム)をちゃんと知りたい!
・パーソナルトレーナーとして勉強したい
こういった方々にお勧めの内容を、お送りさせていただきます。
「難しい言葉が多くて、よくわからない!」という方は、まとめ部分だけでもご覧ください。
カンタンにですが、自己紹介をさせてください!
- 84年生まれ ドラゴンボール、スラムダンク世代
- トレーニング指導歴19年 現役最前線のパーソナルトレーナー
- ダイエットとボディメイクをメインとした、トレーニングと栄養指導が得意
- これまでに600人以上のボディメイクに成功
- 今も積極的に勉強会やセミナーに参加し、情報のアップデートは随時更新
- からだに対するギモンをお持ちであれば、別記事もご覧ください&ご質問お待ちしております^ ^ ↓
▷結論からお伝えします
これから詳しく解説をさせて頂きますが、一文で要約して伝えます! ↓
脂肪はミトコンドリア内部と、その内膜ライン状で完全になくなる
いまごろ頭の中はハテナだらけですよね。
分からなくて、嫌になる気持ちも分かりますが、どうかもう少しだけお付き合いください!!!
この結果まで辿り着くのに、脂肪はたくさん形を変えますが、これからその過程を解説させていただきます。
▷脂肪がどうやってなくなるのかについて完全解説
ダイエットやボディメイクの結果を出すには、体についている「余計な体脂肪」を落とさなければなりません。
今回は、この「脂肪」についてフォーカスして、かなり深く掘り下げた内容をお届けさせて頂きます。
少しばかり難しい話や単語も出てきますが↓
ふーん、そういう仕組みになってるんだね!
だから運動と栄養の関係は大事なんだ!
これぐらいの理解をしていただけたらと思います。
いつものブログ記事でしたら、画像や吹き出し、強調や枠組みを多用して分かりやすく伝える努力をしていますが
今回はマニアック向けなので、それらは少なめになることをご了承ください。
それでは、本題に入ります。
脂肪とは
まず「脂肪とは」についての紹介から始めます。
脂肪とは、下の2つに分類されます。
- 脂肪細胞(しぼうさいぼう)
- 脂肪組織(しぼうそしき)
(1)脂肪細胞とは
褐色脂肪細胞(かっしょくしぼうさいぼう)と、白色脂肪細胞(はくしょくしぼうさいぼう)の2つに分かれます。
褐色脂肪細胞とは、熱生産能力が非常に高い脂肪細胞のことを表します。
赤ちゃんや小さな子どもさんは、少し動いただけでも大汗をかきますよね。
その理由がこの褐色脂肪細胞が、小さいうち(幼少期)は全身にあるからなんです。
その褐色脂肪細胞は、成長過程において少しずつなくなり、大人になると最終的には背中(脇下、肩甲骨まわり、腰まわり)に集中するとされています。
緊張したり運動をすると、脇の下や背中に汗をかくことはありませんか?
それがこの「褐色脂肪細胞」が点在している理由です。
褐色脂肪細胞はその細胞内で燃焼することが出来るので、発熱生産能力が高い理由です。
一方、白色脂肪細胞は、蓄える専用の脂肪細胞となっています。
ダイエットで落としたいのは、この白色脂肪細胞です。
これから「白色脂肪細胞がなくなるまで」を一緒に勉強していきましょう。
(2)脂肪組織とは
脂肪細胞の集合体のことを表します。
一般的な呼び名としては、「皮下脂肪」や「内臓脂肪」と呼ばれます。
これらはその場で燃焼し、なくなるわけではありません。
この2つの脂肪は、エネルギーに変換(分解)されて、体内で働くことにより、なくす(燃焼する)ことができるんです。
中性脂肪について
中性脂肪とは、脂肪酸とグリセリンが合体することで出来上がります。
中性脂肪 = 脂肪酸 + グリセリン
グリセリンは、トリアセルグリセロールともよばれ、TG と表記されることも多いです。
更に「脂肪酸」は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸(一価、多価)に分かれます。
今回の記事のメインである、脂肪燃焼でなくしたいのは、「飽和脂肪酸」です。
この飽和脂肪酸は、パルミチン酸(C16)という飽和脂肪酸の一種になります。
※Cは炭素記号
中性脂肪を分解する流れ【※ここからが重要です!】
(1)飽和脂肪酸(パルミチン酸 C16)を分解するβ酸化を起こす
飽和脂肪酸はパルミチン酸が16個集合した形になります。
その16個を2個ずつ分解する作業のことを、β酸化(ベータさんか)といいます。
このβ酸化を起こすには、まず酸素(さんそ)が必要になります。
酸素を運ぶ船である「赤血球」の数と質が正常に機能していないと、そもそも脂肪燃焼は行われません。
「赤血球」は別名、「ヘモグロビン」です。
ヘモグロビン = ヘム(鉄) + グロビン(たんぱく質)
上の式からわかるように、鉄とたんぱく質がないとヘモグロビンが正常に作られず、酸素供給能力が低いことで、脂肪燃焼効率を格段に下げてしまうということです。
これが、ダイエットにたんぱく質が必要とされている、ひとつの理由になります。
冷え性の方は、赤血球不足が予測できますので、脂肪燃焼の前に冷え性改善をすることが求められます。
冷え性改善も、まとめの部分の栄養摂取で改善することができるので、是非最後までお読みください。
話を戻しまして、このβ酸化は、細胞室内で行われ、C16をC2×8個に裁断することを表します。
この細胞室内とは、筋肉や内臓に多くあるんです。
このことから、言い換えるならば、脂肪は筋肉や内臓でなくなると言っても過言ではありません。
(2)アセチルCOAをミトコンドリアに運ぶ
β酸化によって作られたC2のことを、アセチルCOAと表します。
このアセチルCOA(アセチルコーエー)は
ミトコンドリアで行われる、クエン酸回路と、電子伝達系という
2つのエネルギー回路(脂肪をなくすエンジン)を動かす、重要な役割を持っています。
ここで、ワンポイントアドバイスです!
ミトコンドリアにアセチルCOAを通り抜けやすくするには
「カルニチン」というビタミン様物質が必要となります。
カルニチンは、サプリメントとして市販されているのを利用してもいいですし
体内で生成することも出来ます。(各種ビタミン、ミネラルが必要)
よって、カルニチンを摂取することは、脂肪燃焼に近道になると言い換えることができます。
(3)アセチルCOAとオキサロ酢酸でクエン酸回路を動かす
ATPという、体や脳を動かす為に必要なエネルギー代謝に、クエン酸回路 というエネルギー回路があります。
このエネルギー回路が常に動いてくれているおかげで、私たちの脳や体は動かすことができているんです。
さきほどβ酸化によって分裂されたアセチルCOAと、クエン酸回路内を回っている、オキサロ酢酸という物質が同化することで、クエン酸回路は動くことができます。
これらはすべて、ミトコンドリア内部で行われるエネルギー代謝(脂肪燃焼)です。
更にもうひとつ、電子伝達系というエネルギー代謝(脂肪燃焼)が存在しますが、これは、ミトコンドリア内の内膜のライン上で行われます。
(4)低強度、長時間の運動で脂肪がなくなる
クエン酸回路と電子伝達系で作られたエネルギー(ATP:アデノシン三リン酸)は、低強度、長時間の運動で使うことができます。
いわゆる、有酸素運動のことを表します。
脳の活動、生命維持の為の呼吸、日常生活、ウォーキング、ゆっくり長めのランニングなどで消費されるので、ここまで出来て初めて脂肪がなくなったと言えます。
ここで、ワンポイントアドバイスです。
クエン酸回路や、電子伝達系を効率よく動かす為に
(脂肪燃焼効率を高める為にと言い換えてもOK)
ビタミンB群、ビタミンC、ミネラル、ブドウ糖が必要となります。
自然食材からの摂取が難しい場合には
サプリメントも有効活用して、ダイエットを成功させましょう。
オススメサプリメントを、紹介します!
以上が、脂肪燃焼までのメカニズムです。
頭パンクしてませんか?間違いなくしてますよね。
「脂肪」としてなくなるわけではなく↓
脂肪細胞がエネルギーへと形を変えて、そこで利用されることで初めてなくなるという流れということを、ご理解ください。
▷まとめ
・脂肪とは↓
脂肪細胞(しぼうさいぼう)→褐色脂肪細胞と白色脂肪細胞
脂肪組織(しぼうそしき)→皮下脂肪と内臓脂肪に分かれる
・中性脂肪とは↓
脂肪酸(しぼうさん)+グリセリンでできている
・中性脂肪を分解、燃焼する流れ↓
- β酸化(べーたさんか)を起こす
- アセチルCOA(あせちるこーえー)をミトコンドリアに運ぶ
- クエン酸回路と電子伝達系を動かす
- 低強度、長時間の運動をする(ウォーキング、軽めのジョギングなど有酸素運動)
・ワンポイントアドバイス(サプリメントを活用しよう)↓
- カルニチン
- たんぱく質
- ビタミンA
- ビタミンB群
- ビタミンC
- ミネラル
- ブドウ糖
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
この内容が、少しでも読者様のギモン解決や、QOL向上になるよう願っています。
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