ランニングやトレイルランニングをした後、
「足の親指の爪が痛い……」
「爪の下が紫・黒っぽくなってきた」
「長距離を走ると毎回爪がやられる」
という経験はありませんか?
実は私自身も経験しました。
2026年9月に参加したSpartan Race新潟BEAST。
2日間で合計約53kmを走った結果、
両足の親指+左足小指の爪にダメージが出ました。
使用したシューズはHOKA SPEEDGOAT 6。
グリップやクッション性には満足していましたが、それでも爪トラブルは起きました。
そこで今回は、
なぜランニングで爪が黒くなるのか?
そして、私自身の失敗も踏まえて、
次のレースでは何を変えるべきなのか?
を詳しく解説します。
これからトレラン・マラソン・Spartan Raceなどに挑戦する方は、ぜひ参考にしてください。

カンタンにですが、自己紹介をさせてください!
- 84年生まれ ドラゴンボール、スラムダンク世代
- スパルタン公式コーチ(SGX)として国内レース活動中
- トレーニング指導歴21年 現役最前線のパーソナルトレーナー
- ダイエットとボディメイクをメインとした、トレーニングと栄養指導が得意
- これまでに1,000人以上のボディメイクに成功
- 今も積極的に勉強会やセミナーに参加し、情報のアップデートは随時更新
- ダイエットやスパルタンレースについてギモンをお持ちであれば、別記事もご覧ください&ご質問お待ちしております^ ^ ↓
ランニングで爪が黒くなる正体は?
ランナーの爪が黒くなる症状は、一般に「ランナーズトゥ(Runner’s toe)」などと呼ばれます。
代表的なのが、爪の下に出血が起こる爪下血腫(そうかけっしゅ)です。
走っている間につま先がシューズの前や側面へ繰り返し当たり、
圧迫
+摩擦
+ズレ
が何度も加わることで爪の下に出血し、黒や紫っぽく見えることがあります。Cleveland Clinic
特に親指は負担を受けやすい場所です。
軽いものなら時間とともに爪が伸び、変色部分も少しずつ先端へ移動していきます。
ただし「爪が黒い=すべてランニングによる内出血」とは限りません。
後半で受診を検討した方がいいケースについても説明します。
なぜトレランは爪を痛めやすい?
ロードランニングとの大きな違いが、
アップダウンです。
特に問題になりやすいのが「下り」。
坂を下ると身体は前方へ移動します。
そのときシューズの中でも足が前へ滑ると、
つま先がシューズ前方へ当たる
↓
爪に衝撃が加わる
↓
また当たる
↓
これを何百・何千回と繰り返す
という状態になります。
実際、ランナーズトゥの予防では、下り坂ではつま先が前へ押し出されやすいことも注意点として挙げられています。Cleveland Clinic
平地で5km走ったときは何ともなかったシューズでも、
長距離+長い下り
になると問題が出ることがあります。
私自身、ここを甘く見ていました。
私がSpartan BEASTで爪を痛めたときの状況
私が新潟BEASTで使用したのは、
HOKA SPEEDGOAT 6・29cm。
普段履くシューズも29cm前後です。
そのため、
「サイズは問題ないだろう」
と思っていました。
しかし2日間、約53kmを走った結果、
両親指+左小指に爪トラブル。
もちろん原因を一つに断定することはできません。
ただ、振り返ると考えられるポイントがいくつもあります。
原因① シューズのサイズ
まず考えたいのがシューズサイズ。
つま先部分のスペースが少なければ、当然爪がシューズへ当たりやすくなります。
特に長距離では足がむくむこともあるため、
普段履きでジャスト=長距離でもジャスト
とは限りません。
2026年のCleveland Clinicによるランニングシューズ解説でも、トゥボックスの十分なスペースは重要で、窮屈な状態は黒爪やマメなどにつながり得ると説明されています。
ただし――
「じゃあ大きい靴を買えばいい」
ではありません。
原因② シューズが大きすぎる
これも意外と重要。
サイズが大きすぎれば、
シューズ内部で足が動きます。
特に下りで、
足が前へズレる
↓
つま先が前へ衝突する
となれば、大きいシューズでも爪を痛めます。
つまり重要なのは、
「余裕があること」と「足が動かないこと」の両立。
かかとは安定しながら、つま先には適度なスペースが必要です。
これがシューズ選びの難しいところです。
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原因③ 靴紐が合っていない
シューズのサイズが合っていても、
靴紐の締め方
で足の動き方は変わります。
特にチェックしたいのが「かかとの浮き」。
かかとが固定されず、下りのたびに足全体が前方へ滑っているなら、つま先への衝撃が増えます。
Cleveland Clinicも、足がシューズ内で滑る場合はシューレースを調整することを予防策として挙げています。
そこで試したいのが、
ヒールロック(ランナーズループ)
などの結び方。
ただし締めれば締めるほど良いわけではありません。
甲が痛くなるほど締めるのは逆効果。
練習で少しずつ調整しましょう。
原因④ ソックスが合っていない
ここも盲点でした。
ソックスは単に「汗を吸うもの」ではありません。
ランニングでは、
足とシューズの間にある重要なギア
です。
汗で足が滑る。
ソックスにシワができる。
指同士が擦れる。
こうした小さな問題が長時間続けば、足のトラブルにつながります。
吸湿速乾性のあるソックスは足の滑りや摩擦を抑える対策の一つとして推奨されています。Cleveland Clinic
私も今回の経験から、
シューズだけでなくソックスも見直す
ことにしました。
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原因⑤ 爪が長い
これは今すぐ改善できます。
爪が伸びていると、シューズへ当たりやすくなります。
そのためランナーは、
爪を適切な長さに整える
ことが重要です。
ただし、
「短ければ短いほどいい」
でもありません。
深爪や角を丸く切りすぎると、巻き爪・陥入爪の原因になる場合があります。
爪は基本的に先端をまっすぐ切り、角を深く切り込みすぎないことが推奨されています。
レース当日の朝に慌てて深爪するのではなく、普段から整えておきましょう。
原因⑥ 長距離・長時間による繰り返しの衝撃
5kmでは問題なかった。
10kmでも大丈夫だった。
だから50kmでも大丈夫。
……とは限りません。
ランナーズトゥは、一回の大きな衝撃だけでなく、走行中の反復する圧迫・剪断・摩擦でも起こります。
つまり距離が伸びるほど、
「少しだけ当たる」
「少しだけズレる」
という小さな問題が積み重なります。
これはウルトラやロングトレイルへ挑戦する人ほど注意したいポイントです。
原因⑦ 足幅・足型とシューズが合っていない
「サイズ29cm」
だけではシューズ選びは終わりません。
同じ29cmでも、
横幅
甲の高さ
トゥボックスの形状
かかとのフィット感
はモデルによって違います。
私自身も足幅が広めなので、今後の長距離用シューズではワイドモデルも含めて検討しています。
ネットの口コミだけで決めず、
実際に自分の足を入れて判断する
ことが大切です。
爪トラブルを防ぐために私が次回変える7つのこと
今回の経験を踏まえ、次のロングレースでは以下を試します。
①シューズのサイズとワイズを再確認する
②下りで足が前へ動かないかチェックする
③靴紐・ヒールロックを調整する
④トレラン用ソックスを試す
⑤爪を適切な長さに整える
⑥本番前にロング走でテストする
⑦新品のシューズ・ソックスを本番投入しない
ポイントは、
どれか一つだけ変えれば大丈夫と思わないこと。
シューズ・ソックス・靴紐・爪・走り方をまとめて考えます。
「1cm大きいシューズ」は正解?
ランニング界隈でよく聞くのが、
「ランニングシューズは普段より0.5〜1cm大きめ」
という話。
でも私は、
数字だけで決めるのはおすすめしません。
重要なのは、
つま先に適度な余裕がある
+
かかと・中足部は安定している
状態です。
大きすぎて足が前後に動けば、黒爪対策のためにサイズアップしたのに逆に爪へ当たる可能性があります。
専門店で試着するときは、普段実際に走るときのソックスを持参するのもおすすめです。専門家によるランニングシューズ選びでも、普段使用するランニングソックスを履いた状態でのフィッティングが勧められています。
爪が黒くなったらどうする?
すでに爪が黒くなっている場合、
自分で爪に穴を開けて血を抜くのはやめましょう。
爪下血腫では、必要に応じて医療機関で爪に小さな穴を開け、溜まった血液を排出する処置が行われる場合があります。
ただし、これは医療処置です。
自分で行うと感染やさらなる損傷につながる可能性があるため、Cleveland Clinicも自己処置をしないよう注意しています。
また、浮いた爪を無理に剥がすのも避けましょう。
爪床を傷つける可能性があります。
こんなときは医療機関へ
ランニング後の黒爪すべてが緊急というわけではありません。
ただし、
強い痛みが続く
痛みが悪化している
赤み・腫れ・膿など感染を疑う症状がある
爪が大きく浮いている
黒い部分が爪の成長とともに移動していかない
といった場合は自己判断せず、皮膚科・整形外科など医療機関へ相談してください。感染兆候や改善しない爪の変化は医療機関へ相談する目安になります。
また、爪の黒い変色には外傷以外の原因もあります。
まれではありますが、爪の下の黒い斑点がメラノーマなど別の病気である場合もあるため、走った記憶がないのに黒くなった・消えない・変化がおかしい場合も受診してください。
トレラン初心者こそ「足のテスト」をしよう
シューズを買った。
ソックスも買った。
これで準備完了!
……ではありません。
おすすめしたいのが、
5km
↓
10km
↓
20km
と段階的に距離を伸ばすこと。
5kmで問題がなくても、20kmで爪が当たり始める可能性があります。
さらにトレイルなら、
平地だけでなく下りでも確認する。
これが大事です。
本番50kmで初めて問題が分かるのは、かなりつらいです。
これは経験者として強くお伝えしたいところです(笑)。
まとめ|黒爪対策は「シューズだけ」ではない
私自身、Spartan Race新潟BEASTで両親指と左小指の爪を痛め、
改めて感じたことがあります。
それは、
高性能なシューズを履けば足トラブルがなくなるわけではない
ということ。
見直したいのは、
シューズ
×
ソックス
×
靴紐
×
爪
×
下りでの足の動き
です。
これからトレランを始める方は、
「爪が黒くなってから対策」
ではなく、
黒くならないための準備
をしておきましょう。
そしてシューズ・ソックス選びはこちらの記事で詳しくまとめています。
自分の足に合った組み合わせを見つけて、気持ちよく山を走りましょう!
FAQ
黒くなった爪は元に戻りますか?
ランニングによる爪下血腫の場合、変色部分は爪の成長とともに徐々に先へ移動していくことがあります。ただし足の爪は伸びるのが遅いため、見た目が戻るまで数か月かかる場合があります。
黒い爪は剥がした方がいい?
自分で無理に剥がすのは避けてください。爪床を傷つける可能性があります。
トレランシューズは大きめを選べば爪を守れますか?
単純なサイズアップだけでは解決しません。大きすぎると足がシューズ内で動く可能性があります。つま先の余裕と、かかと・中足部のフィットの両方を確認しましょう。
5本指ソックスなら黒爪を防げますか?
黒爪を完全に防げるわけではありません。指同士の摩擦対策にはメリットがありますが、黒爪にはシューズサイズ、下りでのズレ、靴紐など複数の要素が関係します。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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